お腹と舌と心も満たす 野菜の魅力と活かし方
今回のテーマは「野菜」。近江野菜中心のメニューが女性に絶大な支持を得ている人気店「近江自家栽培ファーム直営店・花様 ka-you」を運営する㈱ガーデンの代表取締役社長 清水 裕之氏を講師にお迎えし、健康志向の高まりでますます注目を集める野菜の魅力の引き出し方や活用方法を探るべく、その奥深い世界に迫りました!
まずは近年変化が著しい野菜市場の現状について、弊社よりお話しさせていただきました。若い女性を中心にヘルシー志向が高まりをみせる一方で、現代人の野菜不足はここ10年改善されておらず、肉の摂取量だけが伸びています。さらに、健康ブームの定着や家族形態の変化からスーパー・コンビニにおけるカット野菜の需要は伸びており、外食産業においても野菜にスポットをあてた料理や業態が目立つ傾向にあります。
そんな現状の中、野菜に「付加価値」をつけるためには、栄養価・機能性の訴求、旬の野菜の活用、産地・生産者をアピールするなどの要素を取り入れ、“野菜を魅力的に提供する”ことが繁盛の秘訣ではないかと締めくくりました。
続いてご登壇いただいたのは、そんな野菜の魅せ方を見事に体現しておられる株式会社ガーデンの代表取締役社長 清水 裕之氏。清水氏の経営される「近江自家栽培ファーム直営店・花様 ka-you」は近江野菜中心のメニューが女性に絶大な支持を得ている人気店です。道の駅などを含め現在13店を運営される清水氏は、毎日社長自らトラックに乗って産地を回り、商品を仕入れ、近江の地から大阪市内に点在する店舗へ配送されています。
さらにメニューに至っては、入荷状況によって月に4~5回も内容を変更し、メニューブックまでもを自ら作成して全店へ届けているのだとか。「契約先全ての野菜の生産量まで把握しておく必要があり、作物の状況に柔軟に対応できる体制作りが不可欠です」と語られました。また、近年よく謳われる“産地直送”について、ご自身の足で開拓してきた経験から「使命感がなければ続かない」と語られます。食材に敬意と関心を抱き、農家さんにその情熱を伝えられるか、共通の話題が持てるかが大切なのだとか。
終始穏やかな笑顔の清水氏による楽しいご講演でしたが、話されるエピソードの1つ1つの熱さにご参加の皆さんは驚きの表情で聞き入っておられました。
ご講演の後は「花様 ka-you 南船場店」へと移動し、清水氏の想いが詰まったお食事を体感していただきました。?盛塾のためにご用意くださった特別コースには近江の食材がふんだんに使用され、今朝採れたばかりというシャキシャキの野菜の数々に各テーブルから感動の声が上がりました。
ご参加いただいた皆さんからは「野菜に対しての意識が高まった」「清水氏の野菜や農家さんへの姿勢に脱帽!」「野菜の美味しさに改めて気がついた!お料理はどれも大満足でした」というご感想を数多くいただきました。今後ますます活躍の場が広がるであろう野菜。知識探究と作り手の想いを大切に、その魅力を十分に引き出して提供すること大切だと学ばせていただきました。実りある時間と素敵な食事をご提供いただきました清水氏と花様~kayou~南船場店のスタッフの皆さん、ありがとうございました!