食で観光を盛り上げる 2020年を見据えたマル秘戦略
今回は、「急増する外国人観光客(インバウンド)への対策と2020年を見据えた中期ビジョン」がテーマ。大阪において怒涛の勢いで増え続ける外国人観光客に対応するための戦略と、今外食産業で注目の経営者へのインタビュー、さらに畜肉市場の予測から本年2017年、そして2020年に向けた“繁盛”のヒントに迫りました!
まずは弊社営業部の前田、吉田、梅村の3名より「2017年外食産業を占う」と題して、牛・豚・鶏の原料価格動向予想と外食業界のトレンド予測を発表しました。
続いての経営者インタビュー映像では、ローストビーフ丼が話題の「レッドロック」を経営する有限会社R&B守破離の増田 昭氏が登場。アルコール比率低下を見据えた「食事主体の専門業態・高回転の業態の開発」と、働き手不足を見据えた「社員の経営者化」という2つの戦略を挙げられました。他にも有限会社あんじの中谷 安志氏、株式会社IBQROの嵜本 晃次氏、株式会社ゴリップの勝山 昭氏からも戦略的で興味深い話が次々と飛び出し、各々のこだわりと注目ポイントが目白押しのインタビューでした。
続いては元観光庁長官、現大阪観光局理事長の溝畑 宏氏にご登場いただきました。溝畑氏は冒頭からアクセル全開! 「今の自分に安住せず、もっと世界を見て日本をどうしていきたいかを考えていかなければならない」、「景気は自分が作るものであり、景気が悪いと言う人はハングリーさを失っている」、「人・モノ・カネの取り合いの今だからこそ挑むことです」と、次々に参加者の皆さんの気合が入るような言葉が飛び出します。
そしてお話は世界の海外旅行需要から、大阪を訪れる外国人観光客の具体的な数字に。世界から見た大阪の評価は格段に上がっており、とりわけ食に対しては好評とのこと。実データを背景に、習慣も文化も異なる外国人観光客を上手に取り込んでいく必要性を説かれ、特に関西人の気質は外国人を受け入れる包容力があり、観光産業に良い影響が期待できる、と強調されました。
また、ご自身が先頭に立って進めている、大阪の観光立国戦略についてご紹介されました。特に夢洲の総合型リゾート計画については、カジノにだけ注目が集まっていますが、その割合はわずかであり、国際会議場、ショッピングモール、レストラン、ホテル、博物館、美術館など施設全体で外国人富裕層に対応できるグローバルな戦略であるとのこと。さらに2018年の万博開催地への表明、マスターズの開催、関西空港の拡張、「美食の街・大阪」のブランド化など、大阪に観光客が集まることが期待できる将来の投資計画が次々に飛び出し、聞いているだけでワクワクさせてくれるお話でした。
最後に、一人一人の社員が夢を持つ企業になることが大阪関西の経済を変え、成長戦略の先頭を担うのだという、プライドと使命感を持って一緒に戦っていきたい、と締めくくられました。
参加者の皆さんからは「成功している経営者が今何をどう考えているのかリアルな声を聞けて参考になった」、「非常に前向きな大阪の未来が見えました!」、「食に携わる者として、外国のお客様と日本のお客様が満足してくださる食文化づくりに努力したい」などの感想が寄せられたほか、溝畑氏の人柄やモチベーションの高さに惹かれたというご意見も多くいただきました。2020年という近い未来に向けて、それぞれが胸に秘めているであろう新たなチャレンジを全力で応援します!