岡山フードサービス株式会社

世界の一風堂を大解剖 人と企業を育てる戦略

年に一度の特別企画である今回は、「一風堂に学ぶ経営戦略&人財育成」がテーマ。長年愛され続けている大人気ラーメン店「博多 一風堂」の創業者である㈱力の源ホールディングスの代表取締役会長 河原 成美氏にご登場いただき、これまでの歩みや世界へと活躍の場を広げるグループ戦略、そして独自の人財育成法に迫りました。

 1979年、27歳の時に「AFTER THE RAIN」というレストランバーをオープンされた河原氏は、①3年間は休まない、②お客様「0」の日は絶対に作らない、③30歳になったらもう一店舗オープンする、という3つの目標を掲げ、全力で日々の仕事に取り組まれました。

 そして若者や女性でも気軽に入れるラーメン店を作りたいという想いから1985年に「博多 一風堂」を創業、ラーメンの世界へと足を踏み入れられました。その後、店舗数を拡大していく中で「サービスの向上にはスタッフ一人一人の“当たり前の基準値”を上げることが重要だ」と考えた河原氏は、オリジナリティ溢れる様々な研修を取り入れてきたと言います。

 続いて、一風堂の人財育成を担う株式会社力の源パートナーズ 取締役 星崎 剛士氏にご登場いただき、同社の新たな取り組みである「7つの習慣」を取り入れた研修内容や人財育成の仕組み作りについてご講演いただきました。『7つの習慣』(著スティーブン・R・コヴィー氏/1996年出版)は、自身や組織等を成長(成功)へ導くための“習慣”を説いた世界的なベストセラー書籍で、人財育成に活用できる考え方として注目を浴びています。

 星崎氏によると、これまでに取り組んできた研修ではたくさんの学びがありましたが、そこで学んだノウハウを現場で活かしきれていない状況だったそうです。既存の研修と「7つの習慣」の考え方、2つを掛け合わせた仕組みの構築が、自立(個々の主体性)と依存(支え合い)のバランスが取れたチーム作りに繋がるのだとか。

 現在、新しい研修制度を導入しているモデル店舗(福岡県山王店)では、社員になりたいと希望するアルバイトが増えた、既存スタッフの紹介による新規採用が増えた、その結果採用費が減った、など…目に見える効果が実証されているそうです。今後、スタッフ一人一人の魅力を高め、チーム力を向上するツールとして「7つの習慣」にさらに注目が集まるかもしれません。

 繁盛塾のちょうど前日に東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たされた河原氏は、最後に「上場したからといって、私の気持ちは何も変わりません。ここからがスタートです。“毎日が創業”をモットーに、まっさらな気持ちで歩んでいきます」という言葉でご講演を締めくくられました。

 第二部では、株式会社力の源ホールディングスの社外取締役である株式会社キッチンエヌの中村 新氏にコーディネーターとしてご登場いただき、弊社代表の岡山を交えたディスカッションを行いました。現在の外食産業が抱えている人手不足の問題について紐解きながら、人財育成や雇用対策について様々な意見が飛び交いました。

 ご参加いただいた皆さんからは、「河原氏の情熱と人柄に心を打たれた」、「一風堂の更なる発展が楽しみです」などの感想を多数いただきました。組織の先頭に立つリーダーの在り方や、チームの成長に欠かせない人財育成の仕組みは、世界に通用する「ラーメン」文化を創り続ける一風堂のパワーの象徴でした!

                                                                

                                                                        

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