外食産業に光を灯せ! プロを極める経営戦略
年に一度の特別企画である今回は、「事業戦略とトップマネージメント」がテーマ。年商10億円を売り上げるプライムリブ専門店や、外国人観光客が押し寄せるしゃぶしゃぶ専門店などを国内に51店舗、海外にも和食を中心に66店舗(2018年4月25日時点)を展開するグローバル企業、㈱ワンダーテーブルの代表取締役社長、秋元 巳智雄氏を講師に迎え、外食企業における『経営のプロ』を目指す術に迫りました。
まずは弊社スタッフより、ワンダーテーブルが運営する3店舗の訪問レポートを発表しました。いずれもお店の内装や料理の提供方法など細部にまでこだわりがあり、大変満足度の高いお店でした。これだけの業態とプロ意識の高いスタッフを育成できる経営戦略とはどのようなものなのか、期待が高まったところで、いよいよ秋元氏のご登場です。
秋元氏は埼玉県草加市の15代続く農家に生まれ、「私利私欲はいけない」という教育方針の元、自然と社会に貢献する気持ちが育ったといいます。大学時代、アルバイト経験をきっかけに飲食業の楽しさとやりがいに触れ、20歳で飲食の世界で働こうと決めてからは、アルバイトでありながらもホスピタリティ精神を持ち、将来携わっていくであろうビジネスに活かしていきたいと考えていたそうです。
そんな秋元氏が経営において大切にしているのが、ブランド力、現場力、本社力の3つの力です。他の人が真似できないような商品やサービスを提供するという、明確な差別化を図ることがブランド力に繋がり、それをさらに引き上げる現場の組織力と、現場が働きやすい環境を作り支える本社力がなければ、長期的に繁盛することはできないと語ります。
そして、企業理念や将来のビジョンはただ描くだけでなく、トップ自らが行動し実践しなければ会社全体に伝わらない、という考えの元、行っているのが『トップメッセージ』という取り組みです。毎週月曜日に社長が全社員に向けたメッセージを13年間欠かさず送っているのだとか。秋元氏がいかに社員との意識共有を大切にされているかが、よく解るエピソードでした。
現在は外食産業のさらなる発展のために、大学と連携して学生にこの業界の未来を考えてもらうきっかけとなる企画を考えているそうです。「外食産業は夢を追えるおもしろい仕事なんだよ」「人生をかける価値があるんだよ」と学生に伝えていきたいと、熱く語られました。
第二部では、秋元氏と親交の深いソルビバ株式会社の竹内 浩徳氏にコーディネーターとしてご登場いただき、弊社代表の岡山を交えたディスカッションを行いました。狂牛病やリーマンショックなどさまざまな危機の中でもリストラを行わず、逆境に挑み続けた体験談から、プロが育つ現場スタッフの教育方法まで、特別講演の内容をより深く掘り下げたお話を聞くことができ、有意義な時間となりました。
ご参加いただいた皆さんからは、「自分の経営に対する考え方や姿勢に大きな影響を与えていただきました」、「自身のターニングポイントになるくらい深い繁盛塾でした」などの感想をいただきました。卓越したブランドとホスピタリティで世界のお客様を魅了できる外食企業にしたい、という秋元氏の強い想いが会社全体に伝わり、多くの方から高い支持を得られる繁盛店を生み出す力に繋がっているのでしょう。外食業界発展のために奔走し続ける秋元氏から、今後も目が離せません!