岡山フードサービス株式会社

外食産業の2021年 withコロナでやるべき20のポイント

2021年1回目の開催となった今回は、「withコロナでやるべき20のポイント」がテーマ。 ㈱キッチンエヌの中村 新氏によるご講演と、業態の異なる飲食店経営者3名へのインタビュー映像から、飲食店の現状を把握し、アフターコロナに備えて今やるべき対策について考えました!

 まず、コロナ禍での経営状況や今後の方針について昨年12月に取材した、飲食店経営者3名のインタビュー映像をご覧いただきました。1人目は繁華街を中心に「鉄板神社」などの居酒屋やスイーツ店を展開されている株式会社寿幸の田中氏。2人目は奈良を拠点にブライダル・ホテル事業と飲食店経営を並行されているディライト株式会社の出口氏。3人目は郊外を中心にイタリアンレストランを経営されている株式会社ピソラの鬼界氏。それぞれの業種・業態に合わせた最善の対策を取られる中でも、共通して注力されていたのは「人財教育」でした。コロナだからと奇策を講じるのではなく、休業や時短営業で時間に余裕のある時だからこそ、理念の共有や基礎的な教育に徹底して取り組む。そしてお客様にご来店いただけるありがたさを再認識することで、サービス力や組織力の向上を図り、コロナ禍でもお客様に選んでいただけるお店にする狙いです。3名のコロナに負けない力強い姿勢や、業界全体で頑張ろうというメッセージは、低迷する外食業界に勇気を与えてくれました。

 第二部では株式会社キッチンエヌの中村氏から、アフターコロナの時代に備えて今やるべきことについてご講演いただきました。外食業界は社会情勢の影響を受けやすく、コロナによって生活環境の変化が加速する今、社員教育やキャッシュレス化を進めることで、社会に適応していく必要があります。中でも「外食共創プラットフォーム化」に備えた数値管理が重要になると中村氏は語られました。共創プラットフォームとは、店舗運営に関わる数多くの作業を他社と共有し請け持ち合う仕組みのことで、早ければ2023年頃には整っていくだろうと予想されています。時代の変化に乗り遅れないためにも、自社の経営数値をしっかりと把握し見直しておくことが重要なのです。
 こうした未来に合わせて、店舗レベルで今からやっておくべき20のポイントについてご説明いただきました。事例の1つとして挙げられたのは、ポイントアップやハッピーアワーを導入し、ピークタイムを分散させること。席不足を解消するだけでなく、特定の時間にたくさんのスタッフを有する必要がなくなり、社員の固定雇用率を下げることができます。また別の事例として挙がったのは、外食にしか出来ないことの深掘り。自粛期間に家庭でのハイレベルな食事作りが流行っている今、家庭では再現の難しい外食ならではの仕上げやサービスこそが、お客様に選んでいただける価値に繋がるのです。実際にお店で検証したデータに基づく具体策の数々に、皆さん真剣に耳を傾けておられました。

 参加者の皆さんからは、「インタビューに登場した経営者3名の前向きな姿勢には見習うべき点が多かった」、「数値管理など、学んだ具体策を活かしていきたい」などのお声をいただきました。ピンチの後には必ずチャンスがやってきます。飲食業の原点を再確認し、今だからこそやるべき課題に取り組み、来たるチャンスに備えましょう!

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