岡山フードサービス株式会社

“作るプロ”と“使うプロ”を繋ぐ 新ブランド『農繁卓恵』始まります

今回は、岡山FSが新たに挑む業務用付加価値食材『農繁卓恵』のお披露目会を行いました。特別講師は、商品の選定にもご助力いいただいた株式会社キッチンエヌの金森 幸子氏。特別講演の後には、農繁卓恵商品の試食会や生産者さんとの交流会も行い、大いに盛り上がりました!

 まずは弊社代表の岡山より、日本が抱える食の問題についてお話しました。日本の食料自給率は、終戦直後の86%から現在38%にまで落ち込んでいます。地球環境の悪化、人口爆発によって近い未来、食糧危機が世界的な問題になったとき、各国は自国優先になる。お金を出して物が買える時代は終わると警鐘を鳴らし、「もう一度日本の食料自給率を上げるために、自らで農業を行い、皆さんとともに食の生産に積極的に関わっていきたい。」と会場全体に力強く語りかけました。

 次に弊社企画開発課長の松田より農繁卓恵の商品基準と考え方についてお話しました。外食産業向けの付加価値食材としてデビューする『農繁卓恵』のテーマは、日本の食を守り、日本の農林漁業を応援すること。飲食店と生産者、両者の課題解決を目的としています。飲食店の皆さんが使いたい素材を岡山FSが代わりに探し出し、素材の品質や使い方を検証し、使いやすさや用途まで提案する、そんな『個』の取り組みを集合させたプラットフォームを作り上げます。今後は日本が誇れる商品をたくさん取り上げ、外食産業の皆さんとも手を取り合い、『農繁卓恵』をブランドとして確立していきたい!と今後についても熱い想いを語りました。

 特別講演では、実際に取り扱う商品と生産者さんについて金森氏からご紹介いただきました。印象的だったのは、高知県にある日高わのわ会さんのフルーツトマトのお話。新規就農者さんが作った1トンのトマトの販売先が見つからず、廃棄にするしかないのかと困っていたそうです。そんな時、「冷凍すればよいのでは?」という意見が挙がり、わのわ会さんを通して冷凍トマトを作ることが決まりました。地域の困りごとをそのままにせず、課題に取り組まれているというわのわ会さん。もったいないをなくしブランド化することで、この20年で4300万円以上の売り上げにつながっているそうです。トマトの廃棄量を防ぐだけでなく、ヘタを取り汚れを手作業で取り除く工程を、障害のある方に依頼することで、就労支援にも貢献しています。

  兵庫県丹波市にある神戸髙見牛牧場では、約1000頭の牛が飼育されています。一頭一頭の表情を見て牛の健康状態の管理を行っており、目の瞳孔の開き方でビタミンA欠乏症などの判断をし、栄養剤を投与するそうです。「命をいただくのだから、できるだけ良い状態で飼育し美味しく食べてあげたい」という牧場長の言葉が胸に響いたという金森氏。どのお話からも、それぞれの生産者さんが日頃から、いかに商品と真摯に向き合っているかが伝わってきました。

 特別講演のあとは、実際に商品をご試食いただきました。

〈試食商品〉
①エチエ農産「乾燥野菜」 ②日高わのわ会「冷凍トマト」 ③樂農庵「瑞穂大納言」 ④神戸髙見牛牧場「神戸髙見牛」 ⑤上世屋獣肉店「ジビエ」 ⑥のらしごと舎「ライスペーパー」 ⑦高知パック「文旦シロップ煮」 ⑧岡山フードサービス「知覧碾茶」

 生産者さんの想いが詰まった商品に参加者の皆さんも舌鼓を打っておられました。特に上世屋獣肉店さんのジビエは臭みがなく、「店のメイン料理に使いたい」などと大変ご満足いただけた様子でした。また、樂農庵さんの瑞穂大納言のあずきは、使用する砂糖の種類を変え、食べ比べもしていただきました。「砂糖を変えるだけでここまで味が変わるのは面白い!」とご好評いただきました。

 生産者さんとの交流会では、トマトの湯剥き体験や、生ライスクレープで実際に食材を巻く体験も。今回の繁盛塾を通して、『農繁卓恵』の魅力を伝えられたのではないでしょうか。飲食店の皆さんと共に作り上げていく新ブランドの今後にご期待ください!

<関連サイト>

株式会社 キッチンエヌ

日高わのわ会

神戸髙見牛牧場

上世屋獣肉店

のらしごと舎

TOP