岡山フードサービス株式会社

10年間で100軒出店し、赤字撤退0を成し遂げたスペシャリストから学ぶ『失敗しない物件の探し方・選び方』

今回は、物件開発のスペシャリストである中瀬 一人氏をお招きし、多店舗展開に必要なノウハウや、求める物件の条件を明確にする重要性などについて学びました。講演後のグループワークや質疑応答も盛り上がり、今後の出店のヒントとなる内容が盛り沢山でした。

 「大失敗しない多店舗展開とは『再現性』だ」と語る中瀬氏は、それを裏付ける10年前の苦い経験を明かされました。
当時中瀬氏は、取締役として居酒屋チェーンを40軒ほど展開していました。どの店舗も順調に成功を収める予定調和の状況にどうにも飽きていた頃、社長の後押しもあり、初めてミャンマーへの出店を決意。「日本からの初出店」というニュース性にマスコミが食いつき、TV放映もされるほどの盛り上がりだったとか。しかし出店費用は予算の5倍以上に膨らみ、工期も半年の予定が1年半に延びるなど、予想外の出来事が次々と起こりました。そして、苦労の末オープンした初月の売上は目標をはるかに下回る結果に…わずか3ヶ月で撤退を余儀なくされました。その後は会社を上場へ導くなど名誉挽回を果たされますが、しばらくは悔しい想いをされたそうです。そのような経験から、事前の情報収集や成功店舗の強みを再現することがいかに大切かを改めて学んだと言います。

 また中瀬氏は自身の不動産仲介業の経験を踏まえ、「仲介業者にはこまめさと謙虚さが必要だ」と語りました。物件を探す際、外食産業の経営者はつい「良い物件を持ってきてよ!ちゃんと対応してくれないと困る」といった強い口調になりがちだといいます。しかしこれは逆効果であり、そのような態度をとっている限り、良い物件は回ってこないそうです。実際に、中瀬氏の助言を受けて謙虚な姿勢を意識した企業は、次々と優良な物件を獲得していきました。

 また、新規出店における人材確保の難しさのお話から、アルバイト採用の効率化ができるサービス『Interview Cloud(インタビュークラウド)』についてのご紹介があり、㈱ApplyNowの児島氏から詳細についてご説明いただきました。面接までのタイムラグで離脱されてしまうことが多い昨今。こちらのサービスではプロの面接官が代わりに面接をし、その内容をAIが分析します。面接の録画映像は後から見返せるため、忙しい飲食店にはうってつけのサービスです。導入企業では面接実施率が約20%向上したという事例もご紹介いただきました。

 講演後のグループワークでは「出店における失敗談」について4人1組で発表していただきました。またその後の質疑応答では、皆さんからの質問に中瀬氏から直接フィードバックも。「チェーンではない飲食店が増店する際、立地以外で重要な要素はありますか?」という質問には「自店舗からの距離が非常に大切。自分やスタッフが気軽に通える距離でないとマネジメント力が弱くなる」と指摘されました。中瀬氏の分かりやすく的を射た回答に、参加者の皆さんも深く共感されている様子でした。

 参加者の皆さんからは、「具体的な失敗例や、仲介業者との付き合い方はぜひ今後に活かしたい」、「良い物件は長期運営の保険になると心得ました!」、「グループワークでは様々な業種の方と情報交換ができてとても有意義でした」など、嬉しいお言葉を多数いただきました。

 今回の講演を通し、物件の探し方・選び方のヒントをいくつも得られたのではないでしょうか?

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