岡山フードサービス株式会社

“豚愛”あふれる男たちが語る 『トコトン知りたい 豚の魅力再発見』

今回は、日常に寄りそう存在として私たちの食卓を支えてきた『豚肉』がテーマ。世界中の豚を知り尽くす“豚博士”農事組合法人 富士農場サービスの桑原氏をお迎えし、品種・血統の面白さを紐解きました。後半のパネルディスカッションでは、豚をこよなく愛するとんかつ康四郎の川端氏と、とんかつ乃ぐちの野口氏を交え、料理人が虜になる豚の魅力を深掘りしました。

 まずは農事組合法人 富士農場サービスの桑原氏より、日本の養豚の歴史や世界と日本の豚肉の違い、品種による味の違いについてご講演いただきました。桑原氏は生まれた時から養豚場で過ごされ、養豚歴はなんと72年。獣医師として先代が始めた種豚場を受け継ぐだけでなく、日本初の豚の人工授精センターを設立し、養豚業の維持発展に尽力されています。富士農場サービスでは豚の育種改良と肉質研究をされており、日本のブランド豚の8割近くはこの農場を源流としているそうです。

 日本が本格的に養豚を始めたのは明治2年。イギリスから中型のヨークシャーとバークシャーを輸入したことから始まりました。この2品種は肉質が良いものの発育効率が悪かったためあまり拡大せず、その後改良が進み、大型のランドレースと大ヨークシャーにデュロックを掛け合わせた生産効率の良いLWDが日本の豚の95%を占めるようになりました。

 世界中の養豚場を訪れた桑原氏が感じたのは、日本の豚のレベルの高さ。海外は赤身肉を加工して食べる文化のため、美味しさよりも赤身の量を優先します。一方日本は素材を美味しく食べる文化が根付いており、その美味しさは比べものにならないそうです。豚の美味しさは50%~70%原種豚の品種によって決まるという桑原氏。一般的なLWDだけでなく、ワインの利き酒のように品種の掛け合わせによる違いを楽しんで欲しいと語られました。

 後半のパネルディスカッションでは桑原氏に加え、今回の繁盛塾のテーマを発案した「とんかつ康四郎」の川端氏と、今年の関西万博で話題を呼んだ「とんかつ乃ぐち」の野口氏にご登壇いただきました。長年イタリアンをされていた野口氏は、生ハムをはじめ豚肉は高級食材というイメージがあったそう。様々な豚肉を取り扱う中でその美味しさに調理法や提供方法が追いついていないと感じ、そこを追求する面白さに魅せられたと言います。
 
 フレンチ出身で大阪の食文化に根付く川端氏はその逆で、“牛高豚低”という言葉のように、豚の地位の低さを常々感じておられました。「豚は安くていいなぁ」と言われるたびに、“どうやったら豚の価値を上げられるのか”と模索し、編み出したのが1切れずつ提供するとんかつのコースでした。今では高級とんかつが少しずつ広がり、豚の価値がガラッと変わったと語られました。お2人が全く違う視点で豚の価値に気が付いたことが明らかになり、非常に興味深い内容でした。

 どのテーマでもそれぞれのマニアックともいえる豚への思いが炸裂し、60分という時間では話しきれないほどの盛り上がりでした。参加者の皆さんも感心した様子で頷きながら話を聞いておられ、もっと話を聞きたかった!というお声も多数ありました。

 試食会では、富士農場サービスで取り扱いのある「セレ豚」、「LYB豚」、「マンガリッツア」をステーキとしゃぶしゃぶで食べ比べしました。参加者の皆さんの中で特に好評だったのは、中国の幻の豚「民豚」と原種を掛け合わせた「セレ豚」。赤身のやわらかさと甘み・旨味のバランスが好評でした。

 当日参加された皆さんからは、「自分の知識の浅さを実感した。豚の品種や養豚場の取り組みを知り、とても勉強になった」、「料理人と生産者の豚への熱い想いに感銘を受け、豚の魅力をもっと発信していきたいと思った」など、絶賛のお声を多数いただきました。この繁盛塾を機に、大阪でも豚を盛り上げて行きたいですね!

関連サイト

TOP