岡山フードサービス株式会社

働く仲間を幸せにする ねぎし流★人財育成術

今回は、「人財育成」がテーマ。『牛たん』という親しみのある食材をとろろ・麦めしと共に味わえる、という明快なコンセプトで人気を博す「牛たん ねぎし」を、東京・新宿を中心に40店舗運営する、㈱ねぎしフードサービスの根岸 榮治氏にご登場いただき、親切かつ丁寧なサービスをアルバイトにまで浸透させる「理念共有、人財育成」の仕組みと共育制度についてお教えいただきました。

 まずは「牛たん ねぎし」の訪問レポートを弊社営業部の前田よりご紹介させていただきました。お料理の美味しさはもちろん、その料理提供時間のスピードに驚かされたこと、また今回訪れた3軒いずれも荷物カバーをかけてくださったり、ご飯のおかわりをスタッフさんから声掛けしてくださるなど、常にお客様目線に立った親切な接客に、大変感心したことを発表させていただきました。

 そしていよいよ今回のメインイベント、根岸氏による特別講演『100年企業への理念経営と人財育成PDCA』です。「会社を永続させるには理念が全てである」と熱く語られた根岸氏。スタッフ間で何のために仕事をするのかを明確に共有することが最も重要であり、新宿から30分圏内という目の届く範囲のみで出店することにより、店長からアルバイトまでしっかりと経営理念の浸透・統一を成すことができたそうです。
 また人財共育についても、「人は財産である」という考えを企業の根底とし、一方的に仕事を教え育てる『教育』ではなく、時間はかかるけれど共に学び合い・成長し合う『共育』を実践することで質の高い人財が育ち、その結果として会社も成長するのだと言います。
 ねぎし流『PDCA』の解釈にも人財育成の秘訣がありました。一つは『P=プラン、プロセス』。ねぎしフードサービスでは、アルバイトも『P=プラン』から参加することで自己成長への『P=プロセス』を考える機会を与え、仕事を自分事のように考える良い循環を作られているそうです。そしてもう一つは『C=コミュニケーション』。素晴らしい店長の共通点は、スタッフとの良好なコミュニケーションが多いことです。「品質を求められる時代ではあるが、コミュニケーションに限っては量が必要であり、多ければ多いほど同じ目的や意識の共有が図れる」と語られました。こうした仕組みを作り上げていくことが企業トップの重要な仕事であると述べる根岸氏の熱弁に、皆さん真剣に耳を傾けておられました。

 その後、根岸氏の右腕として日本経営品質賞の受賞にも大きく助力された常務取締役の相良 治美氏にもご登壇いただき、弊社代表の岡山と企画室の松岡によるインタビューのもと、根岸氏のご講演内容をより深く掘り下げました。
 独自に立ち上げられた『ねぎし大学』という共育機関では、新人スタッフに入店前研修を受けさせることで接客レベル・意識レベルの統一を図り、店の負担も減らせたと言います。また、『人を育てた人を評価する』仕組みを導入することで、店長自らに店舗の発展を考える自発性が生まれたという、具体的な事例も語られました。
会場からの「理念を具現化していく際に気をつけたポイントは?」という質問に対しては、「今、自分の置かれている環境にあった良いものを取り入れ、粘り強く継続することだ」と答えられました。定着させるには最低10年の歳月が必要であり、ねぎしフードサービスで行われている『クレンリネスコンテスト』も、導入して5~6年経った頃から皆が真剣に取り組み始め、今では全店が刺激し合う関係性が築かれているそうです。

参加者の皆さんからは「根岸社長のパワーが印象に残った」、「みんなで一つの目標に向かう大切さに改めて気づかされた」、「心に刻まれる講演だった」など、嬉しいお声を数多くいただきました。
今後、人口減少に伴う人手不足・集客減少が懸念される中、根岸氏の熱い講演は飲食店における人財育成の新たな道しるべとなりました。

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