岡山フードサービス株式会社

「挽肉と米」を生み出した業界のイノベーターに学ぶ 新時代の外食経営に必要なこと

年に一度の特別企画である今回は、「新時代の外食経営」がテーマ。ハンバーグブームの先駆けとなった大人気店「挽肉と米」を生み出し、外食業界に新しい風を吹き込んでいるイノベーター、ランプ㈱代表取締役CEO 清宮 俊之様にご登壇いただき、コロナ禍を脱し新たな時代へ進もうとしている今こそ必要な経営視点について学びました。

 清宮氏はTSUTAYAを運営するCCC株式会社で、長年人事や大きなプロジェクトの責任者を歴任された後、異業種であるラーメン一風堂を運営する力の源カンパニーへ入社。その後、入社3年で社長に抜擢され、上場や海外出店に大きく貢献されました。現在は独立し、自分1人の会社であるランプ株式会社にて、多様な業態の経営に参画されています。

 そんな異例の経歴を持つ清宮氏は、様々な人や本から学んだコトバに支えられていると言います。「プロに力を借りるプロになれ」、「できないうちは断るな。できるようになったら約束を守れ」、「足し算と掛け算の時代から引き算と割り算の時代へ」など、どの言葉も今の清宮氏の行動に大きく影響しているそうです。料理・デザイン・建築など各界のプロが集結して作り上げた「挽肉と米」は、まさに“引き算と割り算”のお店。メニューはハンバーグとご飯のみで、本当に美味しいハンバーグを味わってもらうために、提供のタイミングを科学的に分析するなど、従来の外食店にはない新しいアプローチが、行列のできる人気店を生んだのだと感じました。

 コロナで世界は一度リセットされた」。そう語った清宮氏。これからの新時代に最も必要な能力は課題解決と価値創造だと言います。今までのように、一つの組織に留まるのではなく、組織間を越境する働き方や、奪って独占するのではなく、与えて共有するというニュータイプの考え方へと海外ではすでに移行が進んでいる中、日本はかなり出遅れていると感じているそうです。常に時代は変わることを理解・認識した上で、常に新しい価値を創り出せるかどうか。それが、新時代を生き抜くために必要な考え方だと教えてくれました。

 第二部のパネルディスカッションでは、ソルビバ株式会社の代表取締役社長 竹内 浩徳氏と、弊社代表の岡山を交え、特別講演の内容をより深掘りしました。挽肉と米について「なぜ整理券を配布するシステムにしたのか?」という質問に、食品ロスをゼロにしたかったと答えた清宮氏。その日作った分を売り切ることにより、利益率を高く保つことができ、スタッフにも還元できるそうです。

 外食業界で大きな課題となっている人手不足に話が及ぶと、「選ばれる店になるためには、働き方の多様性が必要だ」という答えが。20年前はフリーターが飲食店を支えていたが、今はフリーターがいない。もう時給で人が来る時代ではなく、働き手は色々な経験ができることを求めているのだと言います。
どの質問にも先進的な考えのもとご回答いただき、非常に内容の濃いパネルディスカッションとなりました。

 参加者の皆さんからは、「一言一言全てが衝撃的で、今を生きる最先端の考え方を聞くことができてよかった」、「深刻な課題が多い中、胸に響くワードが多く非常に興味深かった。多くのことを見つめ直す良いきっかけになった」など、絶賛のお声を多数いただきました。最高の越境コンテンツである「食」の可能性をさらに広げるべく、日本を、世界を飛び回る清宮氏の躍進に今後も目が離せません!

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