岡山フードサービス株式会社

敏腕プロデューサーが語る『繁盛店づくりの秘訣』

今回のテーマは「メディアが取材したくなるお店」。あの長寿グルメ番組『魔法のレストラン』を立ち上げたMBSプロデューサーの本郷 義浩氏にご登壇いただき、メディア側から見た繁盛店の特徴や、取材に選ぶお店の意外な共通点、メニュー名の決め方まで、幅広く語っていただきました。

 

 今では食事業に特価した会社まで設立されている本郷氏ですが、昔から食に興味があったわけでは無かったそうです。学生時代には料理番組が嫌いで、すぐにチャンネルを変えるほどだったとか。MBS入社2年目に料理番組を担当することになった時はとても落ち込んだといいます。しかし3年目のロケ中に、料理の撮影方法に興味を持ち、「映画を撮っているみたいだ!」と感銘を受けたことをきっかけに、料理番組の制作が面白くなっていったと語られました。

 今ではコンサルやプロデュースを手掛けるほど食の世界にどっぷりな本郷氏が「僕は、こんな店は取材しない」と断言する飲食店の特徴があります。それは彼が3大禁句と定める「こだわりの料理」「旬の食材」「伝統の技」をHPなどに使用している店だそうです。また「究極」「厳選」「絶品」の3大最大級表現も要注意!これらは結局のところ何も表現できていないと鋭い指摘が入りました。「安易な表現に逃げるのではなく、生産者の名前や産地、牧場名などの固有名詞をしっかりと使用することで他店との差別化を図ることが出来る。メディアが取材したくなるお店にも近づける。」と語られました。 

 さらに、入店後のチェックポイントにも本郷氏ならではの視点が。大切なのは五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)であり、中でも椅子の座り心地は本当に大切だといいます。某有名ファーストフード店ではあえて固い椅子を使用することで回転率を上げていますし、反対に割烹などは何十万円もする座り心地の良い椅子を使用しています。椅子にお金をかければ居心地の良さからお客様が定着してくれやすいと教えていただきました。

 第2部のグループワークでは、「もしも新店をオープンするとしたら何をメディアフックに設定するか?」をテーマに、4人1組で意見交換し、まとめた内容を本郷氏よりフィードバックしていただきました。和食店を開くと仮定して、ランチは泉南のあなご、ディナーは大阪産の食材にこだわるとしたチームには、「ランチもディナーも泉南に特化した店にしてみてはどうか?市長も巻き込んでアンテナ飲食店にすればマスコミも絶対に食いつきますよ」とアドバイスいただきました。本郷氏ならではの発想豊かでユーモアあふれる回答の数々に、会場は終始笑顔の絶えない和やかな雰囲気に包まれました。 

 参加者の皆さんからは、「具体的で実践しやすい内容ばかりだった」、「さすがの説得力!講演中ずっと引き付けられた」、「グループワークへのフィードバックでは、自分で思いつかないような視点から意見をいただきとても参考になった」など、嬉しいお言葉を多数いただきました。

 今回のプログラムを通して、メディアが取材したくなるお店になるためのヒントをいくつも得られたのではないでしょうか?

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