ウメキタに新たな賑わいを生んだ仕掛け人に学ぶ『顧客を魅了する繁盛店の成功法則』
今回は、20年以上に渡る再開発が大詰めを迎えた大阪梅田の中心地「ウメキタ」開発がテーマ。数多くの施設が競い合う中、ルクアイーレ、ルクアフードホール、バルチカ03を次々とヒットさせた仕掛け人、JR西日本SC開発㈱の舟本氏より、オープン当初から注目を集めたバルチカ03の開発秘話をはじめ、個性を活かした店舗選びポイントなどをご講演いただきました。

貴重なお話の機会とあって、募集開始からわずか10日間で満席という人気ぶりでした。特に関西エリアの同業種の皆さまも多くご参加いただき、注目度の高さも伺えました。
ご講演は、巨大な鉄道事業を主力に据えた戦略から、不動産やまちづくりという「ライフデザイン」の分野に注力していくJR西日本グループの掲げる長期ビジョンに始まり、その「ライフデザイン」の象徴とも言える商業施設の分類と役割についての考え方を深堀りしていきます。従来の「来館者数が多い施設は高い売上を稼ぐことができる良い施設」という大量生産大量消費時代は2008年に終焉を迎えました。消費者ニーズが細分化・多様化される中、SC(ショッピングセンター)が生き残っていくためには、周辺エリアの顧客ニーズの共通点を探しあてる「ローカライズ」が勝ち筋である。そう考えた舟本氏は、地域生活者共通のニーズ(心に触れる琴線)に沿ったテナントを一本釣りで誘致するために動き出します。
広義の商圏分析で集客できるエリアの大枠を掴み、開発施設の持つ経営資源の質と量から闘える位置を選定。当てはまる人たちの行動エリアを絞り込み、仮説のターゲットに対してWEBアンケートを実施します。さらに抽出された個人への直接ヒアリングを行いながら仮説の精度を上げていく、デジタルとアナログを効率的に使い分けながら顧客層を絞り込む独自モデルは開発を重ねるたびに磨かれ、「行きたいお店がありすぎる施設」は顧客の隠れたニーズまで網羅する人気施設として世に知られることになったのです。直近に手掛けた「バルチカ03」をこの手法に合わせてご説明されると見事なほどに戦略通りであり、参加者の皆さんの納得の表情で聴き入っておられました。


ターゲットの選定でよく話題になる「ペルソナ設定」もこの手法で導き出されると、単なる仮説やイメージではなく、限りなく正解に近くになります。バルチカのターゲットである03「おっさん」は、舟本モデルで綿密に計算し尽くされた「正解」であり、そこから逆算して選定される店舗は、場当たり的ではなく「行きたい店」になります。バルチカ03を構成する50店舗の出店の依頼で声をかけたお店はたった64店舗であったことがそれを証明しているようでした。
最後に、商業施設に出店するメリットデメリットや、バルチカ03で特にお客様から支持を得ている店舗のポイントについて、開発者の立場から客観的にご紹介いただきました。講演後は、実際にバルチカ03を訪れ、人気店に立ち寄る参加者の姿も見られました。
参加者からは、「だれに何をどのようにして売るのか?のヒントになる話ばかりでした」「なかなか聞くことのできない戦略を分かりやすく解説していただき大変勉強になりました」など絶賛の声を頂戴いたしました。2026年春には大丸梅田店の上層階に「ルクアサウス」ができるなど、勢いの止まらないJR西日本グループの発展に今後も目が離せません!




